理事長あいさつ
平成23年のことです。宝塚で親を焼き殺した中学生の事件が新聞で報道されました。私は、親の心を思うと、胸がつぶれるような思いでした。親は自分が殺される恐怖よりも、子に罪を犯させる不憫を思い、涙を流して「ごめんね」と、悔やんだことでしょう。
私は、「中絶には反対」ですが、型通りの「中絶反対論者」ではありません。出来ることならば「親も傷つかない」「子も傷つかない」道があるのならば、どちらも犠牲にならないようにと、妊娠相談に心を込めて、祈りを込めて、対応をしてきました。
そんな中(妊娠問題の中)で、不思議に「自分のいのちに感謝」する事で、思わぬ展開になる事例が多くでてきました。彼と復縁した妊婦さん。赤ちゃんのお父さんになると、名乗りを上げてくれる、素敵な男性が出てきた妊婦さん。「絶対に産んじゃダメ」と言っていた両親、彼の親が産むことに大賛成に変わった事例・・・。
子どもを育てられない場合でも、子が欲しいと言う「子が欲しい親」が出てくる事も(全国に10万人以上います)。経済問題も同じです。昔からの伝承で、赤ちゃんは、産まれてくるときに『10人分の扶持(ふち)を持って生まれてくる』と言います。扶持とは財産・食べ物・豊かさ・運気のことです。
「いのちには無限の可能性」があります。子もそうですが、親もまた無限の可能性をもった素晴らしいいのちです。勇気を出して相談下さい。あなたに合わせて、相談に乗ります。一人なら、あきらめ絶望する道でも、心を合わせてゆけば、きっと苦しい道も「明るく」開けます。私もそのお手伝いをさせていただきます。
いのちを守る親の会 大熊良樹